オーケストラ!
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- 出来の悪いフィクション
- 冗長でいて支離滅裂。
- 気取ったエスプリがうざい
- 男の未練がみっともない。
- 主人公の性格と動機が破綻。
- センスのないコメディ部分
目についた欠点を晒すだけならまだまだいくらでも出てきそう。老指揮者がバラバラになった昔のオーケストラを集めて最高の演奏をしよう、というのがメインテーマなはずで、それだけを丁寧に描けば十分に面白くなるはずだ。なのに風刺や揶揄を詰め込みすぎて肝心のメインがあまりにもおろそかになっている。
主人公である老指揮者は最初は単純に演奏がしたいという動機があったはずなのに、途中からは過去の清算に妄執し目的がすり替わっている。その様々なものに未練たっぷりな様子は正直言って醜悪だ。そんな目的どころか意志すらブレまくりの主人公のおかげでメインストーリーは終始ガタガタのブレっぱなし。そこにまたガチガチの共産党員や金もうけしか考えないユダヤ人、国家に縛られないロマの人々、国家崩壊後のロシア人など、多すぎる風刺的コメディストーリーを挟んでいる。しかもそれらコメディ部分のテンポや挿入のセンスが悪い。はっきり言って映画としては最低の部類に入るつまらなさだと思う。
何より音楽を映画で描くと言う一番肝心なところが外しきってるのが致命的。音楽に対して冒涜的なファンタジー映画とでもいうべきだろうか。流している音自体はいいのに描写が酷い。30年前解散したオーケストラが練習どころかリハもなしで一発本番で演奏………ぐらいはファンタジーとしてまだ許してもいい。しかし演奏本番数秒前にケースから楽器を取り出すトランペット奏者などという存在を直後に加えてくるというのはファンタジーにしてもやりすぎ。ワルノリがすぎて音楽を冒涜してるとしか思えない。
後主演女優の演奏の撮り方がドヘタ。運弓と運指を接写しすぎて音とあってないのがバレバレ。接写で写すにしてももうちょい撮り方ってものがあるだろうと思う。このあたりの描写の適当さからも音楽に対する敬意の欠如が感じられる。
音楽に一度でも真面目に取り組んだことがある人間にとって、この映画は駄作以外の何ものでもないと思う。
唯一良かった部分を挙げるとしたらジプシーのヴァイオリニストが奏でる音ぐらいだろうか。ただやけに巧いなと思ったら、それも当然で彼はタラフ・ドゥ・ハイドゥークスというれっきとしたプロのバンドのヴァイオリニストであった。ロマのバンドというのは未知の世界だったが、久しぶりにCDを買ってみようかと思う。
後同じ系統の映画なら
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ウインターズ・ボーン 諦観と共に歩む
ウィンターズ・ボーン スペシャル・エディション [Blu-ray]
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全世界絶賛!各国映画賞46部門受賞!139部門ノミネート!世界中の映画賞を席巻したインディペンデント映画の新たな傑作が誕生!!
愛する家族を守るために、自分の未来を切り開くために、1人の少女が希望を持って力強く生きる姿に、誰もが心揺さぶられる感動作。
に見事に騙される。けなげな少女が頑張るハートウォーミングな話かと思ったら、ドロドロの社会派サスペンスだったでござる……
期待していた内容とは180度違っていたが、内容的には大満足。主人公を演じるジェニファー・ローレンスは数々の映画賞を総なめにしたことを裏付ける素晴らしい演技を見せてくれる。画面の中には完全に社会の最下層で家族を守るために孤独に歩き続ける少女が存在していた。ここまで重いテーマを緩むことなく描き切れたのは彼女の演技の賜物だろう。
映画全体を貫く空気はとにかく陰惨で沈鬱だ。ただ家族を守ろうとする主人公に救いを差し伸べる大人はいない。それどころか閉鎖的な村社会の掟を理由に17歳の少女を徹底的に痛めつけるような、筋金入りの腐った大人達ばかりである。公権力である保安官も、ある意味でセーフティーネットである軍のリクルーターも、通り一遍の言葉を投げかけるだけで糞の役にもたたない。用意されているラストにしたって主人公のおかれた立場が劇的に改善された訳でもなく、未来への希望があるわけではない。
だがそれでも主人公であるリーが示す生き方には肯定すべき意味がある。彼女は抗っているようで流されている。殴られても殴り返せないままだし、無力さを自覚しつつその無力さをはねのける何かも決して持ちえず、社会の最底辺であがき続ける運命なのかもしれない。だがそれでも彼女は生き続けるだろう。そしてその彼女の人生はとても尊く美しいもののように感じられるのだ。
そしてそれは彼女に立ちふさがる汚れた人間達にとっても同じことが言える。彼らのありようはとにかく醜悪だ。他者に対する善意の欠片もなく、閉じられた世界の中で僅かながらの安寧を後生大事に抱えながら、汚れた存在であることを自覚しつつ生きている。彼らは決して断罪されないし、許しを与えられることもない。だがそれを映画では否定しない、ただ単純にそこに存在するものとして描かれ、ある種肯定的ですらある。
ある意味でこの映画は一級品のノワールなのかもしれない。善なるものを徹底的に画面から排除しながらも、こと生きる意味に対して呆れるほど肯定的だ。泥水をすする人生であろうと、悪徳に溺れながらであろうと、人生に絶望しながらであろうと、確かに生きることに意味はあると愚直なまでに訴えている。
キャッチコピーのように良い意味でかどうかはわからないが、確かに誰もが心揺さぶられる感動作であることに疑いはない。人を選ぶが誰かに薦めたくなる一品。
ところで題材はアメリカ南部の片田舎、ミズーリの更にド田舎オザーク高原に住む貧しい白人一家。ハリウッド系ではまず間違いなくスルーされるレッドネックなPoor White Trashをモロに扱った映画である。
時々アメリカ・ミステリなどで題材になるがアメリカ南部には未だに血縁関係をもとにした犯罪者集団というものが生き残っている。彼らは概して貧困の中にあり、決して近代的な犯罪集団ではない。生き残りをかけて都市部に進出したりはしないし、大きな犯罪に手を染めハイリターンを得ようとはしない。大抵はホワイトトラッシュとしてケチな犯罪を重ねて生きていくだけである。だがその保守的な姿勢ゆえ、彼らが支配する土地では未だに隠然たる権力を有し、その土地の中での危険度は都会における近代的マフィア組織にもひけをとらないらしい。
アメリカ都市部の暗部だったり下層階級の現実は脚色されつつも多少は伝わってくるが、この手のド田舎の最下層階級ってなかなか情報が伝わってこない。アメリカのメディアはワールドスタンダードなアメリカ像を押しつけるばかりでなく、足元に広がる真実も少しは伝える努力をするべきだと思う。
けいおん!
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意外に楽しめたことにびっくり。京アニの相変わらず変態的な背景の描写力に感嘆。ロンドンの背景を見てるだけでもそこそこ楽しめると思う。物語の方も日常系の枠内で起きうる最大のブレ幅をしっかり描き切っていて飽きさせはしない。主人公達の描写も海外という日常モノに一番場違いな非日常の世界に放り込んでおきながら、積み上げてきた世界の延長線上のままに描き切っている。まぁ終盤のダレダレ具合はどうにかならんかったのかとは思うが、最後にアニメシリーズの空気感を持ちこんで終わらせたかったのだろう。この手の作品を映画枠に拡大するというハードミッションを見事にクリアしていて、製作者に惜しみない賛辞を贈りたい。
ただそもそも私は「けいおん」という作品が好きではない。アニメ放送開始前に原作を試し読む機会があったが、あれを読んだ時の悪い意味での衝撃は忘れられない。それは言うならば真っ白い箱の中で記号が書かれた紙人形によって演じられる人形劇とでも言うべきだろうか。ヤマなし、オチなし、イミなしであることに加え、作品世界を構成する背景の欠如は、まるで箱庭療法を見ているような空虚さに満ちていた。一つの漫画の世界観に対してあそこまで感覚的な意味での断絶を覚えたことはかってなかったと言ってもいい。
(余談だがその後ちょこちょこ他の萌え系四コマを読む機会もあったが、大抵同じようなもので可愛くデフォルメされたキャラがコマの中に大写しされているだけでその背景がまるで描かれていないものばかりだった。その手の四コマ漫画の演出的技法として背景の省略というのが定式化されてるのかもしれないが、つまるところただの作者の技量不足が露呈しているだけだと思う。だいたい単純に単行本一巻まるまる読んでクスリとも笑えない萌え系四コマ漫画って存在意義的にどうなんだろう。)
転じて始まったアニメは見る気さえおきなかったが、後年ご存じのように深夜アニメとしては異例のムーブメントを引き起こすことになる訳だ。こうなると将来の流行りもの好きの血は抑えられず、一度チェックしなければという使命感のようなものすら沸いて出て、いそいそとDVDをレンタルしてくる訳である。しかし結局のところアニメも三話分以降見る気はおきなかった。
原作とは違い世界観に拒否反応を抱くことはなかった。当たり前の話だがアニメでは京アニの演出力によって原作にはなかった背景がきちんと存在していたからだ。原作の演出力の欠如を残酷なまでに浮き上がらせる作りこまれた書割は、彼女達が存在する世界を完ぺきに構築し、「けいおん」という物語は初めて日常系としての世界観を確立したと言っていいと思う。
ただやっぱりそこにはあるべきはずの物語が存在しない。彼女達の世界には日常しか存在しないし、不確定で非合理な、あるいは理不尽な事柄は排除されている。さらに彼女達の関係性において人の悪意は存在しえず、ただひたすら善意の積み重ねによってのみ画面上は時間が進んでいく。あるべきはずのものを排除した人工物的な「自然な日常」しか存在しないのだ。僕はそこから精巧なからくりで動く人形達の模型を眺めさせられているかのような不愉快さを感じてしまったのだ。
なまじアニメの世界が良くできていてキャラクターの個性も立っているからこそ、そこに感じてしまう忌避感。それは極端にいえばエロゲの少女監禁モノのような背徳的な感情、あるいは嫌悪感につながるものがあると思う。彼女達は結局見ている人達の理想を具現しているにすぎないのではないか?という思いが視聴しながら常に頭の中のどこかで囁かれている感じだった。
つまるところヲタとして未だ箱庭的二次元世界を楽しめるほど突き進めていない未熟さを喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか。
久しぶりに生で見れたので
三連休ということで久しぶりに見たい試合が生で全部見れたので、ちょこっと感想などを
ニューキャッスル 0−3 マンチェスターU
香川さん目当てに観戦。正直プレミア興味ないし、去年までマンUは嫌いなチームベスト5には入ってたので試合の結果とかはどうでもいい。ただあまりにも酷いチーム状態に愕然。サイド攻撃を放棄するようなダイヤモンドの4−4−2という、90年代にタイムスリップしたかのような時代遅れの布陣。しかも攻撃がまるで組織されてないので中も崩せず、外にも回せず八方ふさがり。何がしたいんだファーガソン。CKから二点叩きこめたので試合は楽勝ムードになったのだけど、その実マンUはゲームを放棄してしまったかのような酷い試合内容だった。
お目当ての香川さんはサイドで死んだ魚のような目で守備に追われ、たまに攻撃の場面では中に入ってもデコイランばかりでボールは来ず、かといってサイドに貼っててもしょうがないので中盤の底でたまに交通整理をするのみ。はっきり言ってワーストプレイヤーになってもおかしくない出来だった。
ちなみに目立ったのはルーニーのオールマイティーさ。守備で献身的なチェイスや巧いタックル、効果的なボールカットを見せたかと思うと、攻撃では前線でのタメ作りから、サイドに流れてクロス、果てはCHとして前線に鋭いクサビを入れると、まさに万能というにふさわしいタレントっぷり。ルーニーいなかったらこのチームの崩壊は間違いないだろう。まぁそのルーニーが様々なタスクを背負わざるを得ないってのがこのチームの一番の問題点なんだろうけど。
でこっちが本番
大正義ミラン 0−1 ちゃんとインテル入れとけよ
ミラン 0−1 インテル
今シーズン初のミラノダービー。まぁ正直チアゴ・シウバ売り払った時点で見限りそうになったんですけどね…。まぁサポってそう簡単に辞められるなら苦労しないよね。カカ売った時も三カ月ぐらい見る気しなかったけど、結局いつの間にか試合結果に一喜一憂してたし。
という訳で絶不調のミランと、好調とは言い切れないインテル。どちらが浮上のきっかけをつかむか大注目のミラノダービー!さて結果は如何に!?
とか思ってた時代が僕にもありました…。終わってみれば試合の主役が審判だったという非情な事実。ミランのゴールは取り消され、長友が退場になるというザ・レフェリーショーになってしまったミラノダービー。何というか観終わった後虚脱感を感じるような審判による審判の為の審判の試合でした。
一応試合経過について語ると試合早々にサムエルがCKから叩きこみ、その後も落ちつかないミラン守備陣が、というかアッビアーティがミリートにボールをプレゼントしてしまったりと、先行き不安なミラン。
ただ中盤の争いで段々とミランが勝り始める。インテルの中盤の底はカンビアッソとカルガーノだけど、前にパスが出せない2人なのでミランの選手は結構大胆に距離を詰めることができ、結果面白いようにボールを奪えてた印象。
一度主導権争いでペースを握った後はビハインドを背負ったミランがひたすら攻勢に出て、インテルを自陣に押し込める。しかしそう簡単に崩せるようならミランはここまで苦戦してない訳で…。押し込むものの決定的なチャンスはそう作れず。モントリーヴォのスーパーなミドルシュートが決まったかと思わせる一幕もあったが、その前にエマ坊がキーパーへのファウルを取られてたということでノーゴール。ここら辺からミラニスタにとってはストレスのたまるジャッジが目につくようになる。
そうこうしてるうちに前半は終り後半へ。相変わらず攻め続けるミランと、耐え続けるインテルという構図が続く。そして後半早々長友が犯した相手自陣内でのハンドに二枚目のイエローカードが出るという不可思議なジャッジ。これで完全に試合が壊れてしまう。この後は辻褄合わせのジャッジと判定基準ブレブレな笛のオンパレード。完全にキレた審判に更に試合がひっかきまわされることになる。
数的不利になったインテルは自陣に引きこもることを選択し、完全にハーフコートゲームに。ただ今のミランに引きこもった相手を剥がし簡単に崩せるほどの勢いはないわけで、幾度かチャンスは作るもののゴールを挙げるまでは至らず、結局そのまま試合終了のホイッスルが鳴る。
試合開始早々のCKからの一点が決勝点になるというエンターテイメント性のかけらもない試合結果。ミラニスタからみれば1つのゴールとPKを取り消され、一方インテリスタから見れば意味不明な退場で10人になったという、どちらにとっても最悪な審判だった。
これでミランは早くもリーグ戦7試合で4敗目。首位との差は12ポイント開くという近年最悪に近いスタートになってしまった。アッレグリの首は薄皮一枚残すのみになってしまったというとこだろうか。
ただ試合内容だけを見るとミランにはまだ希望が残されている気がする。ボージャン、ボアテング、エルシャーラウィ、エマニュエルソンというスピードスター四人並べる布陣はあと少し連携が深まれば十分脅威になる攻撃ができそうだし、CH2人デ・ヨングとモントリーヴォのコンビで中盤をコントロールできる目途も立った。問題はダービーでの敗北という精神的なショックを振り払えるかどうかといったところだろうか。幸い代表ウィークで二週間のインターバルもあることなので、アッレグリには何とかチームを立て直してほしいところ。スクデットとはいわないまでも、何とかCL挑戦権は確保してほしい。
逆に勝ったとはいえインテルの内容は疑問が残る。中盤は構成力に欠けることがはっきり露呈したし、攻撃陣といえばカサ坊とミリート頼みが否めない。だいたいいくら10人とはいえ、ボールポゼッションで3倍近い差をつけられてはインテリスタといえど不安が残るだろう。もちろんダービーでの勝利という確かな結果を得たことで、勢いには乗れるかもしれないが、現状の問題点を抜本的に解決しないままではシーズン途中どこかで落とし穴にはまってしまう可能性も高いと思う。
さて今週はいよいよ代表ウィーク。代表の試合が楽しみなのは久しぶり。
あまりにも馬鹿な発言
http://agora-web.jp/archives/1485568.html
普段こういう時事ネタに関して発言しようと思うほど怒りを持つことはめったにないのだけど、あまりにも馬鹿馬鹿しすぎて思わず衝動的に書いてしまった。それぐらいこの生島 勘富の発言は常軌を逸してる。
そもそも個人的にはアニオタの過剰な反応もどうかと思う。今回の事件の容疑者が「プリキュアが好きだった」と大きく報道されるのは仕方がないことだと思う。仮にミリタリー趣味の人間がモノホンの銃器所持で捕まったとして、報道時クローズアップされるのは「犯人の趣味はミリタリー」だろうし、それに異議を唱える人間もそうはいないと思う。犯罪の要因との相関性はないかもしれないけど児童に対する犯罪で捕まった人間が、児童を主人公にした幼児向けアニメを見てたっていう関連性はまちがいなく存在するわけだし。
っていうか逆にいうとその程度の話なのだ。ただ犯人が好きだった、でそれで?っていう話にすぎない。
問題なのはこの人のように「プリキュアを見るような大人は小児性愛嗜好を持っている犯罪者予備軍である。」というような偏見を抱くこと。個人の事象を、その個人が所属する集団全体に適用しようとするのは、短慮というか、率直に言ってただの馬鹿のすることである。根っこの部分では同性愛者=性病持ちや、ネットで広がる韓国人=反日、品性下劣というような差別的思想となんら変わる部分がない。
だいたいこの人の発言読んでまず驚いたのが
尤も、統計データに基づくものではなく、仮説であり印象に過ぎません。
が、仮説を語ってはいけない、印象を語ってはいけない。ということはないのです。
この一文。この人は報道に関わるものが仮説や印象だけで語っていいと本気で思っているのだろうか。松本サリン事件など今までどれだけ多くの報道被害が起こってきたか知らないとはいわせない。
もうこの時点で正気を疑ってしまう。
そのあとも何の意味もない印象と仮説に基づいた話をダラダラ続くのだが、さらに最後の解決方と称した一文が噴飯もの。
解決策として、プリキュア(など?)を好む成人男子を「大きいお友達」と呼ぶそうですが、番組内で「『大きいお友達』はペドフィリアのカウンセリングを受けましょう」と呼びかけたらどうでしょう。コミケやアニメグッズのパッケージに印刷するなども有効でしょう。それらによって、ペドフィリアとアニメ(などのサブカルチャーを)好むことは違う、ということをアピールすることと同時にペドフィリアの人に「治療が必要である」という周知も行えます。
洒落で言ってるのだとは思うが、洒落では済まされない差別主義丸出しの発言である。この人IT系ベンチャーでくくられる会社の社長らしいが、仮にIT系ベンチャーは脱税、粉飾決算の疑いが一般の企業より濃いので常に国から直接監査入れますとか言われたらどう思うんだろう?
結局はなから「アニオタはキモイ、アニオタはすべてペド」という偏見を持ち、それを隠そうともせず議論を進めているのである。自分の常識の埒外にあることは全てアブノーマルだという、もはやマチズモまるだしの男根的差別主義者の言い分である。
「常識ではない」ということを示すために、統計データが必要で、常識であれば統計データは不要です。
この一文もまた凄まじい。では誰がそれを常識と決めるのか?議論の中で常識という言葉を持ち出す非常識さをまるで理解していない。
で一番信じられない文章が以下
アニメを好む自由」と「性癖の自由」の違いは、そういう趣向のない人にとっては判別ができませんし、後者はどんなに主張されても認めるわけにはいきませんから、判別できない主張を繰り返すなら、女性専用車両にあたるような規制がなされる可能性も捨てきれません。
これはもう思想、言論の自由を侵害している。危険性が判別できないものは全て規制してもいいって言ってるに等しいもん。イスラム教はテロリズムと判別ができないから規制、フィクションでの暴力的描写は犯罪を助長するかどうか判別ができないから規制……
マジョリティがマイノリティを判別できないから排除するなんて、もうオーウェルの1984のディストピアの世界まんまである。
だいたいこの文章でアニメという一語を用いてひとくくりにしてしまうのがあまりにも酷い。官能小説読んでレイプした犯人が捕まったからと言って、小説という文化全体を攻撃するような愚行であろう。この時点で自分の知らない世界を理解しようという気がないことがわかる。
結局のところアニオタ含め問題としたいのは前述の「幼児向けアニメを見るようなやつはみんな小児性愛の嗜好を持つ犯罪者予備軍である。」というような偏見は、何か根拠があってのことなのか?ってところだと思うのだが、この人は堂々と偏見を持つ人間が根拠を示す必要なんかないと言い切ってしまってる。偏見を消したきゃ疑問を持つ人間が、相関性のなさを証明しろと放言する。もう議論のしようがない乱暴さである。だいたいプリキュアを好きな犯罪者が出たっていうのが根拠になるなら、プリキュアを好きな常識人がいるっていうのも反証の根拠として十分な気がするけど。
偏見を偏見と認めずそれが常識だと思い込んで、一方的に攻撃するのは、はたから見ているとかなり滑稽である。
まずこの人に必要なのは相互理解という言葉の意味を知ることであろう。
世界侵略 ロサンゼルス決戦
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SFでありアクションでありパニックものでミリタリー。異星人が街を壊し、海兵隊が銃を撃ち、民間人が逃げ惑う。外す要素はほぼ無いにも関わらず、ここまでどっ外せるのはある意味で奇跡的。
とにかく主人公の造型がどこの90年代の工場で作ったひな形だよってぐらいに古いステロタイプ。過去に暗い影を背負った生真面目で有能で熱い海兵隊魂を持ったニ等軍曹って……、これ本当に2011年の映画か?
しかもその古すぎるステロタイプにこれでもかというぐらい他者からの投影性をぶっこむ。つまり彼はこの映画において父であり、兄であり、戦友であり、指揮官であり、頼れる下士官であり、そして時々ラブロマンスを演じる良い夫でもあるわけだ。重い荷物を背負わせるのも大概にしてやれよと言いたい。
だいたいこの手の映画のエイリアンは構成上絶対強者であることが求められるはずなのだが、なぜか糞弱い。初っ端のタイマンでいきなりあっさり海兵隊員に負けるし、その後も部隊同士の戦いで海兵隊側は結構善戦できてしまう。何しろ単なる物理攻撃がガシガシ効いてしまうのだ。パニックモノに必要不可欠な圧倒的絶望感がまるでない。最終的に拳銃の弾で撃退できてしまうレベルにまでエイリアンは堕ちてしまう。君たち地球に何しに来たの?と問いたくなる。プレデターの爪の垢でも飲ませてやりたい。
んで肝心の画面作りがどうかというとこれもまたお話にならないしょぼさ。たぶんドキュメンタリー的な手法を狙ったんだと思うが、終始手ぶれ感満載の画ばっかりで戦争映画としての臨場感がまるで感じられない。戦闘シーンのCGも残念としか言いようがない出来でお話にならない。正直手に汗を握るどころか、わずかな興奮を感じるシーンすら皆無だった。
ちょっとひねったアメリカ軍万歳映画を作りたかったんだろうが、あまりにも低レベルな一品。これを見てアメリカ軍万歳を叫べる人間はさすがにアメリカにもいないと思うよ。
ハングオーバー
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という訳でブルーレイも信じられないほど安価で手に入る世の中に疑問を抱きつつアマゾンで前作と一緒にポチってしまった。
アメリカのB級コメディの精神を正しく受け継いだ前作に続く二作目。スマッシュヒットしたコメディの二作目は糞つまらなくなるのも多いが、このシリーズは前作のノリをしっかり踏襲し、さらにお下劣度をパワーアップさせることで、前作を超える笑いを生みだしている。
全ての元凶である異常者ニートアランの壊れっぷりが凄まじいし、普段常識人ぶってるスチュの酒が入った時の豹変もまたヤヴァい。そんな馬鹿二人を支えるリーダー、フィルの良い意味での空気っぷりもまた笑える。そして前作でも大爆笑したエンドロールネタも健在で全体的に大満足。
この手のアメリカコメディって何でこんなにテンポ良く回せるのだろうか。とにかくノリと勢いで一本ギャグ映画作っちゃいましたみたいな、良い意味での軽さが邦画には出せない強みだと思う。今の邦画のコメディって大体が漫画原作の観る気もおきないやつか、オリジナルでも有名監督がガチガチに練って作り上げたようなものしか出てこない。たまにはこういう何も考えずにニ時間笑って過ごせるような邦画も作ってみてほしいもんだ。
つーか記憶を失うってある意味ちょっと憧れるシチュエーション。ご多分にもれず僕も若い時はさんざ無茶して醜態をさらしてきたわけだが、体質なのかどんだけ酒をくらって醜態をさらしても記憶を失うということがない。二日酔いで最悪の体調の中、前夜に晒した醜態が頭の中を鮮明にリフレインして首をつるためのロープを探すのが酒をのんだ次の日の常だった。人の家でリバースした記憶もワタミの座敷で半裸でエアギターした記憶も、未だに鮮明に思い出せるもんな……
まずい死にたくなってきた…