ハートロッカー
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2010/09/02
- メディア: Blu-ray
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ドキュメンタリーとしても戦争映画としてもつまらない。
戦場におけるヒロイズムとか狂気の裏側にあるものを伝えたかったのは分かる。
でも表側の描写が気持ち悪すぎる。BL漫画のような気持ち悪さというか、
歪んだゲイ的ヒロイズムの権化と化す主人公の突っ走りようは観るのが苦痛になるほどの醜悪さ。
映画の表側がこれだけ酷いと正直裏側を読み解くこととかどうでもよくなる。
たぶんこの映画はアメリカ人がアメリカ人の為だけに作ったのであって、それ以外の対象は考慮していないのだろう。
でもこんなつまらない映画を観なきゃ戦争の現実とやらが理解できないってどうなんだろう。
そもそもこれがリアルとか緊張感があるなどと感じる人間の感性が理解できない。
現地ゲリラ側のあまりにも不条理な駄目駄目っぷりは映画の構成上仕方ないとはいえ、
肝心のアメリカ軍の描写がリアルからはかけ離れている気がする。
あからさまに人数不足の爆弾処理班、連携というか部隊間の連絡すら取り合わない米軍、
今まさに狙撃されたばかりのポジションに喜んで飛びつくバカ主人公二人、
PMCに機関銃を奪われる正規軍兵士、夜の市街地にたった3人で独断特攻をかけるチームリーダー……
娯楽映画としてはリアルさぐらいしか売りにならない演出方法なのに、なんでこんな突っ込みどころ満載なんだろう。