新井英樹の漫画

RIN(4) <完> (ヤンマガKCスペシャル)

RIN(4) <完> (ヤンマガKCスペシャル)

 いつの間にやら完結してたみたいなので、4巻一気に通し読み。ヤングマガジンアッパーズのころからの長期連載。新井英樹の描く世界はいつも最低なリアルと最高のフィクションが同居している。まさしくワールドイズマイン。世界が許容しない人間なり才能なりを書かせたら、新井英樹の右に出るやつはいないだろう。もちろん万人が読めるようなものではないけれど。
 許容と相互理解と融和を嘲笑う天才ボクサー石川凛。まさに孤高。唯一主人公が望んだ世界へのつながりを悲劇的に断ち切って見せた新井英樹に驚嘆。救いがない話を書かせても右に出るものはいないね。
定本 宮本から君へ 1

定本 宮本から君へ 1

 こちらも定本で刊行。なんていうかバブル期にこういう作品を書こうとするところに、この人の業の深さを感じるよな。